看護師の起業アイデア15選!起業までの流れや成功ポイントなどを解説

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更新日:2024年09月27日

看護師として働きながら、「自分の経験をもっと活かしてみたい」「新しいステージに挑戦してみたい」と考えたことはありませんか?

起業は、あなたのスキルを新たな形で活用する絶好の機会です。

自分のやりたいことを追及できたり、理想の働き方を実現できたり、さらに看護師として働いているときより収入アップが見込めたりと魅力的に感じるメリットが豊富ですが、看護師ができる起業にはどのような種類があるのか、どのように始めればよいのかなど不安や疑問もあることでしょう。

そこでこちらでは、看護師の起業アイデアを厳選して15種類ご紹介します。

看護師の起業で人気のプチ起業アイデアをはじめ、看護師の資格を活かした起業アイデア、起業を成功させるために必要な準備やステップ、押さえるべきポイントを詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

看護師ができる起業の種類は?プチ起業という選択肢も人気!

看護師としての経験を活かし、起業する道は多岐にわたります。

看護師ができる起業の種類を大きく分けると、個人事業主として始めるか、法人を設立して本格的にビジネスを展開するかでそれぞれメリットとデメリットがあるため、まずは自分に合った形態を見極めることが重要です。

起業の種類 概要 特徴
個人事業主 企業や組織に属さずに事業を営む個人

・法人より簡単な手続きでビジネスを始められる

・一定の所得までは法人より節税ができる

・法人よりも社会的信用度が低い

・経費にできる範囲が狭い

法人 株式会社など法人格を取得した組織形態

・社会的信用度が高い

・経費にできる範囲が広い

・一定の所得を超えると節税になる

・事業開始までの手続きが多く、費用がかかる

・経理や人事管理が煩雑

さらにここから、起業したい業種を決める必要があり、これまでと同じ医療業界での起業はもちろん、飲食業や小売業などの異業種での起業も可能です。

また、近年は看護師の起業の選択肢として、「プチ起業」が注目されています。

プチ起業とは比較的小さな規模でビジネスを開始し、自分のペースで事業を進めるというスタイル。

初期投資が少なく、リスクを抑えながら起業の経験を積めることや自由度が高い点で人気です。

このように、看護師としての専門知識と経験を活かしながら無理のない範囲でスタートできるプチ起業は、多くの看護師にとって有力な選択肢となっています。

看護師(医療・福祉業)は8割以上が異なる業界での起業を希望!

弊社(株式会社じげん)が行った現在仕事をしていて開業への関心が高い231人を対象にしたアンケート調査では、「どの業界に興味がありますか?」という問いに対して医療・福祉業から異なる業界を希望している人の割合が約87%いることが分かりました。

カフェやキッチンカーなどの飲食店をはじめ、ネットビジネスや美容サロン、ハウスクリーニングなど業界の種類も幅広く、看護師の起業にもさまざまなアイデアや選択肢があることが伺えます。

自宅・オンライン・1人開業もできる看護師のプチ起業アイデア

看護師の経験や専門知識を活かして、自宅やオンライン、1人でもスタートできるビジネスは多く存在します。

特に看護師のなかでも人気の「プチ起業」は、自分のライフスタイルに合わせて柔軟に始められる点が大きな魅力です。

そこでまずは、看護師の皆さんが手軽にチャレンジできるプチ起業アイデアを紹介します。

  • ブログ・SNS運営
  • Webライター
  • スキル販売
  • セミナー・研修講師
  • ベビーシッター
  • 健康料理教室の運営

ブログ・SNS運営

看護師としての知識や経験を発信することで、多くの人に役立つ情報を提供できるのがブログやSNS運営です。

健康管理や病気予防、医療に関するアドバイスなど、日常生活に密着したテーマは多くの読者に響きます。

また、最近では「医療インフルエンサー」として活躍する看護師も増えており、自分の情報発信が多くの人の共感を呼ぶことも珍しくありません。

この起業アイデアの魅力は、自宅や空いた時間で手軽に始められる点です。

SNSを使えば初期投資もほとんど不要で、自分のペースで情報発信ができます。また、ブログやSNS運営は広告収入や企業とのタイアップなど収益化のチャンスも多いため、少ないリスクで始めて儲かる可能性も大いに期待できるプチ起業だと言えるでしょう。

Webライター

看護師としての知識を文章にして、医療や健康に関連するメディアに提供する「Webライター」も人気のプチ起業アイデアです。

特に、医療・健康分野の専門的なライティングは需要があり、看護師としてのバックグラウンドがあることで信頼性の高い記事を執筆することができます。

Webライターの仕事は自宅や好きな場所で仕事ができるため、家事や育児、病院勤務と両立しやすいのが特徴です。さらに、案件を選びながら自由に働けるため、忙しい日常でも無理なく続けられるメリットがあります。

ライティングスキルを磨くことで、医療だけでなく他分野でも活躍の幅を広げられるのも魅力的です。

スキル販売

最近人気が高まっているプチ起業アイデアが「スキル販売」です。

看護師としてのスキルや知識を活かして個別に健康相談やカウンセリングを行ったり、医療に関するオンライン講座を提供したりするビジネス。特に、オンラインプラットフォームを活用すれば、自宅からでも全国のクライアントに対してサービスを提供でき、時間や場所に縛られることなく仕事ができるのが大きなメリットです。

看護師の資格を持つことは大きな信頼性につながり、特にヘルスケアやメンタルケアに関するサービスを提供する際には非常に強みとなります。

スキル販売は、自分の得意分野を活かして少しずつビジネスを拡大していける点が魅力です。また、特別な機材や施設が不要なため、初期費用も少なく気軽にチャレンジしやすいのも人気の理由と言えます。

セミナー・研修講師

看護師の経験と知識を活かして、セミナーや研修講師として活動するのも一つのプチ起業アイデアです。

健康管理や看護技術、感染症対策など、医療に関する幅広いテーマで研修やセミナーを提供することができます。

企業や医療機関向けの研修はもちろん、一般向けの健康セミナーや看護師を目指す学生向けの講演など、多彩なニーズに対応することが可能です。

セミナーや研修講師は自宅やオンラインで講座を開くことも可能で、1人でも十分に運営できる点が魅力。時間や場所にとらわれず全国どこでもセミナーを開催することができ、柔軟な働き方ができます。

また、看護師としての信頼性が高いためクライアントからの信頼も得やすく、比較的早い段階でビジネスを軌道に乗せることができるでしょう。

ベビーシッター

看護師の資格を活かして、ベビーシッターとして働くのも有力なプチ起業の一つです。

特に、医療的な知識や応急処置のスキルを持つベビーシッターは一般的なシッターよりも保護者からの信頼が厚く、高い需要があります。

病児保育や、育児に悩む親へのアドバイスを提供するなど、看護師ならではの視点でサービスを展開できる点が大きな強みです。

ベビーシッターはクライアントの自宅でサービスを提供するため、店舗や大掛かりな設備投資が不要。初期費用をかけずに始められるほか、オンラインでの育児相談やベビーケアに関するアドバイスを提供することで、より多くのご家庭にリーチすることもできます。

看護師の資格を活かしたベビーシッターは競合との差別化が図りやすく、短期間で信頼と収益を築けるプチ起業アイデアとしておすすめです。

健康料理教室の運営

健康志向が高まる現代において、看護師としての知識を活かした「健康料理教室の運営」も人気のプチ起業アイデアです。

栄養バランスや病気予防にフォーカスした料理教室を開くことで、医療の知識と食生活の改善を結びつけた独自のサービスを提供できます。

特に、糖尿病や高血圧などの生活習慣病を予防する食事方法や、健康を維持するための栄養学に基づいたメニュー提案は、多くの人に喜ばれるでしょう。

健康料理教室の運営は自宅やオンラインで開催でき、1人でも簡単に始められるのが特徴です。オンラインクッキングクラスを提供することで遠方の参加者にもアプローチでき、地域に限定されず広範囲にビジネスを展開できます。

特に看護師の資格を持つ講師が指導する料理教室は、健康に対する意識が高い人々に信頼されやすく、長期的なファンを獲得できるビジネスとなるでしょう。

看護師の資格を活かせる起業アイデア

看護師は医療や介護、健康支援といった分野で大きな需要があり、特に高齢化社会や健康志向が高まるなかで看護師資格保有者の価値はますます増しているため、資格を活かせるビジネスを検討される方も多いです。

そこでここからは、看護師の資格を活かせる起業アイデアをご紹介します。

  • 訪問看護ステーション
  • デイサービス(通所介護)
  • 在宅マッサージ
  • フリーランス看護師
  • 助産院
  • 病児保育
  • コンサルタント・カウンセラー・ヘルスコーチング
  • 美容サロン
  • コミュニティカフェ

訪問看護ステーション

訪問看護ステーションは、看護師が患者の自宅に訪問し、医療や看護ケアを提供するサービスです。

特に高齢者や慢性疾患を抱える方にとっては医療機関に通うことが難しいケースが多いため、訪問看護は需要が高まっています。

患者やその家族に寄り添いながら健康を支える役割を果たし、看護師としての資格と経験を直接活かせるビジネスです。

訪問看護ステーションの起業は、医療と介護の両面からサポートできる点が大きな強み。また、行政からの補助金や保険適用の支援を受けられるため、初期投資や運営資金に対する負担も軽減できます。

地域に根差した医療サービスとして信頼を得やすく、安定した収益を確保できる点でも看護師が資格を活かせる起業アイデアとしておすすめです。

デイサービス(通所介護)

デイサービスは、高齢者が日中に介護やリハビリ、レクリエーション活動を受けることができる施設です。

起業自体に看護師の資格は不要ですが、看護師としての資格があれば人員配置基準をクリアしやすく、さらに利用者の健康状態を管理しながら安全で快適な環境を提供することができます。特に医療的なケアが必要な方にとって、看護師の存在は非常に心強いものです。

デイサービスの魅力は、地域の高齢者やその家族に安心感を与えられること。また、介護保険の適用が可能なため未回収リスクが低く、中長期的に安定した運営ができます。

看護師としての経験を活かし、利用者が健康で楽しい時間を過ごせる場所を提供することは、社会貢献とビジネスを両立させる魅力的な起業アイデアだと言えるでしょう。

独自のデイサービスの起業アイデアが思いつかないという場合は、下記のような既存のビジネスモデルを活用することもおすすめです。

 

在宅マッサージ

在宅マッサージは、看護師としての知識と技術を活かし、利用者の自宅でリハビリやリラクゼーションのためのマッサージを提供する起業アイデアです。

特に高齢者や体の不自由な方にとって、家にいながら適切なケアを受けられる点は大きな魅力で、高齢化や要介護者の増加が進む日本では需要が高まっています。

在宅マッサージは看護師としての経験を活かし、利用者一人ひとりの体調や症状に合わせたケアを提供できる点が強みです。

また、リラクゼーションや痛みの緩和だけでなくリハビリ目的でも高い需要があり、在宅医療と組み合わせたサービスとして提供することもできます。

個人で始めるとなると利用者の獲得に苦戦してしまうケースもありますが、集客面で不安な場合は下記のような知名度のある本部に加盟することも一つの方法です。

フリーランス看護師

フリーランス看護師は、特定の病院や施設に所属せずに、個人として自由に仕事を請け負う働き方です。

短期の派遣や単発の看護業務、企業の健康診断サポートなど、多様な現場で看護スキルを提供することができます。

病院勤務に比べて自分のスケジュールに合わせて働くことができ、ライフスタイルの柔軟性が高いのが魅力です。

この起業アイデアは、看護師としての資格を直接活かせるため、特別な準備や研修を受ける必要がない点が大きな強み。さらに、需要の高い看護業務においては、自分の経験やスキルを活かして高収入を得ることもできます。

看護師の経験を活かしつつ、独立した働き方を求める方におすすめの起業アイデアです。

助産院

助産師資格を持つ看護師にとって、助産院の開業は非常に魅力的な起業アイデアです。

妊娠や出産に対してきめ細やかなケアを提供する助産院は、妊婦さんやその家族にとって安心できる場所であり、地域に根付いた信頼関係を築くことができます。

妊婦健診や分娩、産後ケアなど、出産に関わるトータルサポートを提供することができ、特に自然分娩を希望する方からの需要が高いです。

助産院は、自分のペースで運営できる一方、看護師としての専門知識や経験が不可欠です。また、地域の医療機関や他の専門職との連携も重要で、信頼性の高いビジネスモデルとなるでしょう。

何より、命の誕生をサポートするという社会貢献度の高いビジネスであり、やりがいも大きいです。

病児保育

病児保育は、保護者が仕事で子どもを看病できない場合に、看護師が子どもの健康管理とケアを提供する起業アイデアです。

体調を崩した子どものために看護師がいることで、保護者は安心して仕事に向かうことができます。病児保育の需要は非常に高く、特に共働き家庭では欠かせないサービスです。

看護師の資格を持っていることで病気の症状を正確に判断し、適切なケアを提供できるため、保護者からの信頼を得やすいのが特徴。また、自宅を拠点にしたり、個別に訪問する形式での運営が可能なため、少ない初期投資でビジネスを開始することができます。

コンサルタント・カウンセラー・ヘルスコーチング

看護師としての専門知識や経験を活かし、コンサルタントやカウンセラー、ヘルスコーチングとして活動することもおすすめの起業アイデアです。

各分野での仕事内容に少し違いはありますが、いずれもクライアントの健康や生活の質を向上させるサポートを行います。

コンサルタントは、医療機関や企業向けに看護や医療分野の専門知識を提供し、働き方の改善や健康管理のアドバイスを行います。特に、高齢化社会における介護現場や、企業の健康経営支援など、看護師としての視点から具体的な改善策を提案することが可能です。

カウンセラーとしては、特にメンタルヘルスやストレス管理に関する相談を受けることが増えており、看護師の知識と経験が大いに役立ちます。心のケアが求められる時代に、専門的なサポートができることは大きな強みです。

ヘルスコーチングは、個人の健康目標を達成するために、生活習慣改善や食事、運動などのアドバイスを行います。看護師の視点で、クライアントに適切なサポートを提供することで、より効果的なコーチングが可能です。

これらのビジネスは、オンラインでの提供が可能なため働き方の自由度が高く、特定の場所に縛られない点が魅力。看護師の資格があることで信頼感を得やすく、個人から企業まで幅広いクライアントに対応できる点が、この起業アイデアの強みです。

美容サロン

美容サロンの運営は、看護師の資格を活かせるユニークなビジネスの一つです。

特に、美容皮膚科やエステティックに関連するサービスを提供する場合、医療知識があることで施術の安全性や効果を高めることができます。

たとえば、医療脱毛やメディカルエステといったサービスを展開すれば、通常の美容サロンとは一線を画した信頼性の高いサービスが提供可能です。

看護師としてのバックグラウンドを活かしてお客様に対して適切なケアやアドバイスを行うことができるため、美容業界でも高い評価を得やすいでしょう。

また、美容や健康に対する関心が高い時代に医療と美容を融合させたアプローチは非常に人気があります。

自宅や小さなスペースでも運営可能なので、フレキシブルな働き方ができる起業アイデアです。

コミュニティカフェ

コミュニティカフェは、地域の住民が集まり、健康や福祉に関する情報交換や交流をする場として人気が高まっているビジネスです。

看護師の資格を持つオーナーが運営するカフェであれば、健康に関する講座を開いたり、定期的に健康チェックを行うなど、地域の健康サポートとしても機能させることができます。

特に高齢化が進む地域や健康志向の強いエリアでは、コミュニティカフェは多くの人々の支持を集める場となり得るでしょう。

カフェというリラックスできる環境で、医療や健康の知識を活かした活動を展開できるため、ビジネスと社会貢献を両立できる点が魅力です。また、地域のつながりを強化し、定期的なイベントやワークショップを通じて顧客との関係性を築くことができるので、継続的な収益も期待できます。

看護師として地域に貢献しながら、自分のペースで運営できる起業アイデアとして非常におすすめです。

看護師の起業に必要な準備と流れ

看護師が考えた起業アイデアを実現するためには、しっかりとした準備と計画が重要です。

忙しい病院勤務と両立しながら将来的に成功するビジネスを築くためには、事前に情報を集め、具体的な事業計画を立てることが欠かせません。

ここからは、看護師が起業を目指す際に押さえておくべき基本的な準備と流れを説明します。

  • 起業したい事業に関する情報を集める
  • 事業計画を立てる
  • 資金を調達する
  • 起業に必要な物の準備や手続きを行う
  • 起業

1.起業したい事業に関する情報を集める

起業アイデアを実現させる第一歩として、始めたいビジネスに関する情報をしっかりと集めることが必要です。

看護師としての強みを活かせるビジネスにはさまざまな種類がありますが、それぞれの市場やニーズ、競合の状況を把握しておくことで、自分に合ったビジネスモデルを見つけやすくなります。

具体的な情報収集の方法としては、インターネットや専門書を活用して業界のトレンドや成功事例を調べるのが一般的です。また、同業者の体験談や起業家向けのセミナーに参加することで、実際に起業に至るプロセスや課題を把握することができます。

さらに、業界団体や関連する資格の情報も参考にすることで、法的な要件や必要な手続きについても理解を深められるでしょう。

2.事業計画を立てる

考えた起業アイデアに関する情報を集めたら、具体的な事業計画を立てます。

事業計画は看護師として起業したいビジネスを成功させるための指針であり、将来の目標や収益予測、リスク管理などをしっかりとまとめることが重要です。

事業計画を立てる際には、まず自分が提供するサービスや商品がどのような価値を持ち、誰に向けて提供するのかを明確にします。ターゲット層や価格設定、集客方法について具体的に考え、収支計画も詳細に作成しましょう。

さらに、事業を運営するために必要な資金の調達方法や、万が一のリスクに対する対策も計画に盛り込むことが大切です。

3.資金を調達する

起業に必要な資金を確保することは、ビジネスの成功に向けた重要なステップです。

看護師として起業する場合、ビジネスの規模や種類によって必要な資金額は異なりますが、初期費用をどのように調達するかを考えることが欠かせません。資金調達の方法はいくつかありますが、自分の事業に最も適した方法を選び、リスクとリターンを慎重に見極めることが大切です。

具体的な資金調達方法には以下の選択肢があります。

  • 自己資金
  • 銀行や公的機関からの融資
  • クラウドファンディング
  • 補助金・助成金

自己資金は最もリスクが少ない方法です。

自己資金を使って起業する場合は借金をする必要がないため、安定したスタートが切れます。ただし、自己資金だけで起業する場合、資金不足に注意が必要です。

銀行や日本政策金融公庫、信用保証協会などの公的機関からの融資を受ける方法は、資金調達方法の主流とも言える方法。女性や小規模事業者向けの低金利融資制度もあるので、条件に合うものを探してみましょう。

近年増えているクラウドファンディングは、インターネット上で不特定多数の人々から資金を集める方法です。特に地域密着型のサービスやユニークな起業アイデアを持つ場合には有効だと言えます。

ほかにも、政府や自治体が提供する補助金や助成金を活用することも可能です。特に、医療や介護に関連するビジネスでは、条件に合えば補助金を受けることができる場合があります。

4.起業に必要な物の準備や手続きを行う

看護師の起業のための資金が確保できたら、次に必要なのは事業を開始するための物の準備と手続きを進めることです。

起業アイデアによって準備するものや必要な手続きは異なりますが、どんなビジネスでも最低限の法的手続きや事業運営に必要な物資の準備は避けて通れません。

たとえば、訪問看護ステーションを立ち上げる場合には、医療機器や消耗品の準備が必要です。また、美容サロンやコミュニティカフェを始める際には、店舗の設備や備品の購入が必要になります。

手続きの面では個人事業主として始めるか、法人を設立するかによって手続きが異なり、法人設立を考える場合は法務局への登記が必要です。

また、訪問看護や助産院の運営には行政からの許可を受けるなど、事業内容によって許可や資格が必要になる場合があります。

5.起業

すべての準備が整ったら、いよいよ起業です。

ビジネスがスムーズに進むように、事前に立てた計画に基づいてまずは認知度を高め、クライアントを確保するための活動を積極的に行いましょう。

特に医療や健康関連のビジネスでは信頼関係が非常に重要なので、初期段階での顧客対応を大切にし、信頼を得られるように心がけます。

また、起業直後は予定外の事態が起こることも少なくありません。計画通りにいかない場合にも柔軟に対応し、状況に応じた軌道修正を行うことが看護師の起業アイデアを成功に導くカギです。

看護師の起業を成功させるためのポイント

看護師としての経験や知識を活かして起業することは非常にやりがいのあるチャレンジですが、成功させるためには計画的な準備と戦略的なアプローチが不可欠です。

立ち上げた起業アイデアをできるだけ早期に安定させ、持続可能なものにするために、下記のポイントを押さえておきましょう。

  • 起業目的を明確にする
  • まずは小規模で始める
  • 保険や税金について学ぶ
  • 利用できる起業支援について知っておく
  • 既存のビジネスモデルを活用する

起業目的を明確にする

まず、看護師の起業を成功させるために重要なのは、「なぜ自分が起業をするのか」という目的を明確にすることです。

たとえば、「自分の知識をもっと多くの人に役立てたい」「柔軟な働き方を実現したい」「家族との時間を増やしたい」など、具体的な理由が起業への原動力となります。

起業目的が明確であれば事業が困難な時にも目標を見失わず、モチベーションを保ち続けることができますが、逆に目的が曖昧だと、どんなに良い起業アイデアでもビジネスの方向性がぶれやすくなり、軌道に乗せるのが難しくなる可能性も。

また、起業目的がしっかりしていると顧客やビジネスパートナーにも自分のビジョンを共有しやすくなり、信頼感が増します。

起業目的を明確にするために、「自分の価値観やビジネスのゴールを明文化する」「なぜ看護師として起業をしたいのか、具体的な動機を書き出す」「5年後、10年後にどうなっていたいかをイメージし、その目標をビジネスプランに反映させる」ことに取り組んでみてください。

まずは小規模で始める

起業初期はリスクを抑えながらスタートを切ることが成功へのカギとなるので、まずは小規模で始めることがおすすめです。

初期段階で多額の投資や大規模なビジネスを始めると失敗した場合のダメージが大きくなりますが、大規模な投資をせず徐々に事業を拡大することで、少ないリスクで経験を積みながら起業家としても看護師としても成長していくことができます。

また、小規模であれば、忙しい病院勤務と並行しながら無理なく始めることも可能です。

具体的には、自宅やオンラインでのサービス提供ができる起業アイデアがおすすめ。大規模な施設を持たず、自宅やオンラインを活用して最小限のコストで始められます。

保険や税金について学ぶ

起業アイデアを成功させるためには、ビジネスの運営に関わる保険や税金についてしっかり学ぶことが不可欠です。

事業を始めると看護師として医療機関に勤務していた従来の給与所得者とは異なり、税金は自ら申告し管理する必要があります。特に、確定申告や消費税の管理、社会保険の手続きなど、法律に基づいた正しい知識がなければ、税務署からの指導やペナルティを受ける可能性があるので危険です。

また、事業活動中に起こりうるリスクに備えるために、保険に加入しておくことで安心してビジネスを続けることができます。

保険や税金について学ぶ具体的な方法としては、税理士や行政書士など専門家に相談することやオンライン講座やセミナーに参加すること、参考書や政府のWebサイトを活用することがおすすめです。

利用できる起業支援について知っておく

看護師として起業を成功させるためには、利用できる起業支援を最大限活用することが重要です。

政府や自治体、民間の支援機関では、女性起業家や医療・介護分野のスタートアップに対するサポートを行っているところが多く、これらの制度を利用すれば起業アイデアの実現をスムーズに進めることができます。

起業初期は資金面や人脈、ビジネスノウハウの不足が課題になることが多いです。起業支援を活用することで、資金調達や販路拡大のヒントを得たり、事業運営に役立つアドバイスを受けることができます。

また、特に女性や看護師としてのバックグラウンドを活かした起業には、専門的な支援プログラムが存在するため、それを知って活用することで起業の成功確率を高めることができます。

看護師が利用できる具体的な起業支援としては、

  • 日本政策金融公庫:新規開業資金・女性、若者/シニア起業家支援資金・再挑戦支援資金
  • 厚生労働省:再就職手当・人材確保等支援助成金・キャリアアップ助成金

 などが挙げられます。

地域の商工会議所や自治体で支援プログラムが提供されている場合もありますので、起業予定の地域が決まったら確認してみるのも良いでしょう。

既存のビジネスモデルを活用する

看護師の起業において既存のビジネスモデルを活用することは、リスクを抑えながらスムーズに事業を進めるための賢い方法です。

新しいビジネスをゼロから立ち上げるよりも、成功例や実績のあるビジネスモデルを参考にすることで、失敗のリスクを減らし、効率的に事業を運営できます。

また、成功事例を参考にしながら自分のビジネスをカスタマイズできるため、時間やコストを節約できるのが大きなメリットです。

既存のビジネスモデルを活用する具体的な方法としては、看護師として成功している起業家の事例を調べて参考にする方法以外に、フランチャイズビジネスを検討する方法もあります。すでに確立されたフランチャイズのシステムを利用することでビジネスの立ち上げや経営がスムーズになるだけでなく、起業アイデアがなかなか思いつかないという看護師の方にとっても魅力的な選択肢となるでしょう。

まとめ

起業は未知の挑戦ですが、看護師としての経験やスキルは確かな強みで、失敗を恐れず一歩ずつ確実に進むことで夢を実現することができます。

今回ご紹介したように、看護師の起業を成功させるためには、リスクを抑えた計画的なステップを踏むことが大切です。

なぜその起業アイデアを実現させたいのかという明確な目的を持つことをはじめ、小規模からのスタートや保険・税金に関する知識の習得などのポイントをしっかり押さえて、成功への道を開きましょう。

成功しやすい看護師向け起業アイデアならフランチャイズがおすすめ!

看護師の起業には夢がある一方で、考えた起業アイデアを無事に実現できたとしても軌道に乗るまで時間がかかったり、集客や人材確保に苦戦したりといったデメリット・リスクもあります。

フランチャイズなら既存のビジネスモデルと本部サポートを利用できるため、特に起業が初めての看護師にとって非常に魅力的な選択肢となるでしょう。

最後に、成功しやすい看護師向け起業アイデアが豊富なおすすめのフランチャイズ本部をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

だんらんの家

「だんらんの家」は、地域密着型のデイサービス事業を展開しているフランチャイズ本部です。

宿泊や延長可能なデイサービスとして、需要の高いサービスを提供しています。

一軒家を借りて少人数(20~24名程度)での運営ができ、自己資金500万円から開業可能。開業資金を抑えられる上に、収益の9割が介護保険料からの入金で成り立っているため、価格競争に巻き込まれるリスクが少なく、安定したビジネスを展開できます。

ドライヘッド専門店nap

「ドライヘッド専門店nap」は、頭部のリラクゼーションに特化した新感覚のドライヘッドスパを展開するフランチャイズ本部です。

現代のストレス社会で増加している「睡眠負債」に対して癒しを提供するリラクゼーションビジネスで、患者との身体的ケアを行う看護師にとっても馴染みやすい分野だと言えます。

開業資金は約800万円で、自己資金は100万円から始められるため比較的リスクが低く、短期間で投資回収が見込めるのが特徴です。鍼灸院・整骨院・リラクゼーションサロンの運営実績が20年以上、フランチャイズ本部としての実績も10年以上あるため、安心して加盟できます。